論理的思考力を鍛えながら、プログラミングの基本に触れ実践的な課題に挑戦することが大切な時代になってきました。そしていよいよ入試問題としてプログラミングが問われるようになってきました。そういった入試問題に対応するためにも、プログラミング的思考の本質を理解し、受験の傾向を把握していくことが重要となります。
2024年より大学入試センターが実施する共通テストにおいて「情報Ⅰ」が入試科目に加わり注目を集めましたが、中学入試にも登場し注目を集める「プログラミング的思考」。その入試問題の内容と、子どもたちが楽しく自然にプログラミング知識を身につける方法について、人気プログラミング教室の林先生にインタビューしました。マインクラフトを活用した学習法や実際の入試問題との関連など、今知っておきたい教育の最新事情が満載です。
恵土: 林先生、今回の公立中高一貫校の入試(適性検査)でプログラミングが出題されたことが話題になっていますね。
林先生: はい、近年、公立中高一貫校の適性検査はもちろん、高校入試や共通テストにおいても「プログラミング的思考」が求められるようになっています。
恵土: よく耳にしますが「プログラミング的思考」とは具体的にどのようなものなのでしょうか?
林先生: 問題を解決するために、物事を論理的に考える方法のことです。プログラミングには「順次処理」「繰り返し」「条件分岐」という基礎的な3つの要素があり、今回の適性検査では「順次処理」と「繰り返し」が出題されました。「プログラミング的思考」の基礎が備わっているかが受験生に問われたわけですね。
恵土: プログラミング的思考を身につけるにはどうすれば良いのでしょうか?
林先生: 一番手っ取り早いのは実際にプログラミングをしてみることです。しかし、仕事や勉強としてプログラミングを身につけようとすると、子どもにとっては退屈で難しいものになってしまいがちです。
恵土: なるほど。アンプログラミングクラブではどのようにプログラミング的思考を身につけるのですか?
林先生: マインクラフトで遊びながら試行錯誤する中で、自然とプログラミングを体験し、3つの要素を身につけることができます。遊び感覚でプログラミングを学べるので、子どもも楽しく続けられますし、初めての子でも安心です。
恵土: プログラミングを学ぶメリットは何でしょうか?
林先生: 3つの要素「順次処理」「繰り返し」「条件分岐」を学ぶことは、プログラミングの技術を習得するだけでなく、論理的な思考力、問題解決能力、創造性を養う上で非常に重要です。これらの能力は、プログラミング分野だけでなく、あらゆる分野で活躍するために不可欠なスキルと言えるでしょう。
恵土: アンプログラミングクラブでは、プログラミング的思考だけでなく、プログラミング技術も学べるそうですね。
林先生: はい。応用レベルまで進んだ生徒は、JavaScript®を使ったゲーム作りまで本格的に学習します。
恵土: 適性検査の問題は、授業で扱っている内容と似ていたそうですね。
林先生: はい。問題中に提示されている「【資料】ゲームの説明書」(下記参照↓)を見たときに、いつも授業内で行っている内容に非常に似ていると感じました。教室に通っている小学生に問題を見せたところ、「これならできそう」とすらすらと解き始めました。問題内の<ルール>を見ると、「順次処理」と「繰り返し」について説明があり、普段からこれらの概念を学んでいる生徒にとって、制限時間が短い中でこの説明書を読む時間が短縮できることは非常に有利となります。
恵土: 他にもプログラミングの授業が役立ちそうなことはありましたか。
林先生: 英語の出題はないと事前に発表されていましたが、〈命令〉に出てくる記号は明らかに英単語の頭文字を使用しています。普段の授業内では「RIGHT」「LEFT」など英単語を使ってプログラムを作成しているため、生徒たちは違和感なく問題に取り組めていました。
恵土: ありがとうございました。公立中高一貫校の入試では、「プログラミング的思考」がますます重要になってきていることがよくわかりました。